アタシの蹴りを喰らえば良いんじゃない?

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「それで……。お嬢ちゃんはどこから来たのかな?」 鬼神がオレから眼を逸らし、アスカと目線を合わせて尋ねる。 「帝国から来たですよ」 ない胸を張って言うな。威張るところじゃねーだろ。 「名前は何て言うのかな?」 「アスカです。ちなみに12歳です!」 聞かれてない事まで答えてるし。 「ふむ。アスカちゃんか……。さあ、この少年と共に学園に入るといい」 鬼人がオレには絶対に見せないような優しい笑顔を浮かべて言う。……気色わりぃな。 つーかよ、ちょっと待てコラ。 「外部の人間が学園に入ってもいいのかよ」 確か、この学園は我が王国の秘密機関だったはず。王国と比較的仲の良い帝国と言えども、そう簡単に入っていいわけがないはずた。 しかし、鬼神は二つ返事で肯定した。 「通達でアスカという名の留学生が帝国から来ると聞かされていたのでな」 マジかよ。
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