アタシの蹴りを喰らえば良いんじゃない?

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☆☆☆ オレとアスカは鬼神の視界から消えるまで、白い清潔な大理石で造られた学園の廊下を息を乱して走った。 そのお陰……とでも表現しておこう、教室まであと少しの所で息を切らし立ち止まる羽目になっちまった。 クソ。 これだから鬼神は好きになれんのだ。もっと優しく生徒に接して欲しいものである。なんて心ん中で愚痴るが現状は何も変わりはしない。 「ほら、もう着くぜ」 横でへたばっているアスカを立たせる。 「もう動けませんですぅー」 しかしアスカは弱音を吐くばかりで、地面に根を生やしたのでは? と疑うぐらい動こうとはしない。 参ったなー。オレはボリボリ頭を掻く。 「あー。じゃあ、ここに置いてっていいか?」 「良いわけないじゃないですか」 じゃあ、どうしろと。 「おぶって下さい」
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