アタシの蹴りを喰らえば良いんじゃない?

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仮に「いやだ」と言っても殴るつもりの彼女に誰が抵抗しようなどと思うだろうか? 抗った所で、彼女を更に怒らせるばかりで何のメリットもない事ぐらい日頃の経験で知っているしさ。 ……あれ? なんか悲しくなってきたぞ。 「じゃあ、好きにさせて貰うわ……よっ!」 オレの悲哀を他所に、彼女は拳を打つ。掛け声と共に放たれたそれはオレの頬へと吸い込まれるかの如く綺麗にヒット。 「ぐっ……!」 短く唸りながら、またしても後ろへと倒れたオレ。彼女達から見れば酷く滑稽だったであろう。 そこで予想外の事が起きた。 先程の飛竜との戦闘やら運搬やらで身体は限界を迎えていたらしい。決してオレが生徒会長より戦闘力が低いわけではないはずだ。 いや、理由ばかり述べても話を掴めないだろうな。……腹を括って言うとしよう。 つまり、何を言いたいかというとだ。 殴られた事をきっかけに気絶した、という事である。
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