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「・・改めて見るとでかいな」
父親と別れて新たな学舎を見つめる一人の少年。
その容姿に道行く人が振りかえる。
新しく学友になると思われる少年に女生徒ははぁと熱がこもる吐息を吐き。
男生徒は奇異に等しい視線を投げ掛ける。
それはそうだろう。彼自身の様子もさることながら・・何より彼自身の紅い眼が彼をより異質なものへと変えていく。
だが彼は決して気にしてはいなかった。
元々彼自身産まれた時からこの容姿であるし、何より彼自身が通常の人間よりも特異な力を有しており関わる事で誰かを傷つけてしまう事が多かった。
彼は人が好きだった。
何故好きかと言われたら答えに窮するものがあるがそれ故に彼は離れる事を選んだ。
彼自身友人というものに憧れはあるものの。家族も大事であり、自分を認めてくれ支えてくれる家族がいるのであれば別に支障はないと考えている。
であるが、彼はまだ知らない。この場所では今までとは違う刺激的でかけがえのない時間を過ごす事に。
彼は何よりも優しく強い人間である。
であるが故に彼は多くを知り大人になっていくだろう。
そう彼の物語はここからはじまる。
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