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ふと目を覚ますと良く見慣れたオレの部屋
天井に伸ばされたオレの手をぼーっと見詰める
「…………夢、か」
しかし、夢にしては鮮明で
まだ温もりの残る手の平をギュッと握って腕に目を押し付けた
「……類」
呼べば、来てくれる、はずなんてない
でも無性に、この名を呼びたくなった
オレが愛した人の名を
『苓、好きだよ』
最後に残された言葉が頭の中で暖かく響く
「そこはフツー『愛してる』だろ…馬鹿類」
ボソリと呟いて少し笑う
「オレも好きだよ」
ふわりと亜麻色が微笑んだ気がした
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