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「あっ、一番星みっけ」
中田が東の空を指差す。
つられて顔をあげると
そこには小さな
でも確かに輝いている
光の点があった。
(へ~、星かぁ。昔はよく探してたなぁ)
田舎に住んでた頃は
夜になると毎日のように
空を見上げ星を数えた。
無数の星の下でご飯を食べ
眠りについた。
こっちに来てからは
見える星はわずかしかなく
何より空が遠く感じた。
次第に空を仰ぐのも忘れていた。
「じゃあ、俺こっちだから。また明日、学校でな」
そぉ言って中田に別れを告げた。
携帯に繋いだイヤホンを
耳につけて
音楽を流しながら
また自転車をこぎはじめた
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