帰宅

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「ただいまー」 俺は自他共に認めるくらい 声が小さい。 大きな声を出せないわけではないのだが その必要性を感じないだけだ。 伝えたいことだけ伝わればいい それ以外は聞こえてなくても まったく構わない。 「おかえりー!遅かったわね。ご飯できてるけどどぉする?先にお風呂入っちゃう?」 意外にも俺の声は リビングでテレビを見ていた母に 届いていたようだ。 「先にお風呂はいるよ」 べつにどちらが先でもよかったのだが 少し1人になりたかった。
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