生物兵器達の成れの果て

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海斗は、なるべく事細かに打ち伝えた。 何故、生きる希望を失ったのか。 惚れていた人間に、ストーカー呼ばわりされた挙げ句、夢と外見を奪われたというショック、高校一年生にとっては耐えられるものではない。 『では、あなたに適切な指示を出します。あまり人様に迷惑を掛けない方法が良いでしょう。あなたは家族とかに迷惑を掛けるつもりはないのでしょう』 (はは……す……げぇ) 『今、御自宅にあなたの他に誰か居ますか?』 「1人になりたいっつって追い出した」 掲示板でのやり取り。 相手のハンドルネームは死神。 海斗のハンドルネームはkaito。 『最期の地は何処を望みますか?』 少し考え込む。 長身な長針が調子付き、忙しく働く。 「余計に捜索されるよりはマシだろ。家で安らかに眠るよ」 『了解しました』 「おつかれさん」 取ってきた包丁が怪しく笑っている。 『さようなら』 とくん、胸が脈打つ。 そっと、ナイフが添えられていく。 海斗の目は虚ろ。 『もう引き返せないよ』 さながらヤク漬けにされた状態。 「ピンポーン」 絶妙なタイミングのインターホンが、海斗の動きを抑制することは……なかった。
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