生物兵器達の成れの果て

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「やめろ!? これ以上は完全に死ぬぞ!?」 「そうだ!! せっかく仮死状態を利用して造り上げたサンプル体だぞ!?」 拷問は停止。 直ぐ様医者もどき達が部屋へと入っていく。 丁度そのとき、モニターに映る男は全身を切り刻まれ、右目を潰された瞬間だった。 「う……うぁ……ああ……あ……あ……」 芽生えた感情。 取り戻した感情。 現れた明らかな異変。 「うああああああああ!!!! お前ら……よくも……よくも柊人を殺したな!?」 今、少しだけ記憶を取り戻した。 「そしてぇぇぇよくもぉぉぉぉ俺をこんな身体にしてくれやがったな!? クソガァァァァァ!!!!」 ぶちり、ぶちり。 拷問ではなく男が 搾り取った血液。 異形な右手と右顔面。皮肉にも柊人が潰された箇所。また別の言い方をすれば惚れた女に溶かされた場所。 「こ、こいつ!? ここへ来て!? うわぁぁぁぁぁぁ!?!?」 逃げ惑う医者もどき。 しかし無情にも 「何故だ!? ドアが勝手に!?」 拷問されている者を逃がさない為の頑丈な扉。明らかな害意を持って固く閉ざされた。 『君達が造り上げた業だ。ちゃんと責任を持ちなさい。それに君達の本願でもある実験データは君達のお蔭でちゃんと取れそうだね』 響き渡る音。 水坂海斗は新しき目覚めを経て、血のプールを造り上げた。image=391663464.jpg
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