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『ようこそ、水坂君。新しき世界へ』
「アハハハハハハ!!!!!!」
血の世界。
『彼も直に目覚めるだろう新しき命として』
「アハハ……お前も……こっち来いよ? 遊んでやっから」
『生意気な奴だ……下、見てみなよ』
海斗の下には、蝋。
「ロウソク?」
『あ……間違えた……水坂君から見て上』
見上げると、いつの間にか居た、鬼羅。
壁にへばりついて海斗を見下ろす。
「いやー凄い凄い。アーティスティックでした――
右手が鬼羅を瞬間に捉える。
「せっかちですね」
今も昔も奇々怪々。鬼羅は部屋中をべたべたと動き回る。
「君は魚、わたくしは蝋、そして彼は……」
ニヤりと笑う。いつの間にか開いていた扉。そこに立っていたのは先ほどの残骸。
「やぁ、罵喰。おはよう」
「柊人!?!?」
血のプールは海斗の叫びを乱反射させる。
「やだなぁ……俺は罵喰だよ。久し振り、海斗」
海斗と同じく、異形な姿。
「彼は……死体だよ」
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