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-9月12日、オルソラの一件から4日が過ぎ、そして大覇星祭まであと一週間だ。
大覇星祭とは学園都市で行われる大きな運動会というもの、そしてその日に限り一般の人達も学園都市に来る事ができる。
さらに超能力の行使もある程度ではあるが認められている為、沢山の人達が集まってくる訳だ。オマケにはテレビ局までもが入ってきて生中継をする程にだ。
そんな大覇星祭だが、俺にとっちゃただの嫌な行事だ。何故かって、俺の能力は大した事がない上ボコボコにされるのが目に見えているからだ。上条なんか正にそうだろう。どんなに特異な力が右手に宿っていたとしても、あらゆる方向から襲いかかってくるものに対して右手一本で捌くのは流石に無理があるだろうからな。
まあそんな訳で、今日は早めに学校が終わった訳だ。そして俺は今、海戸と一緒に街を歩いていた。
「はぁ、大覇星祭か~。やりたくねぇ…」
俺が思いっきり溜め息をついた。
そんな俺に海戸が話しかけてくる。
「まあまあ翔也、いくら能力の使用が認められるつってもある程度だからさ。そこまで酷くはならんだろ」
「それでも嫌なもんは嫌なんだよ…海戸はレベル3だしなんとかなるだろうけどさ、俺なんかレベル2だぞレベル2」
しかも風力使い(エアロシューター)ってそこまで攻防に万能でも無いしな。
「まあその分お前は全力でやれるだろ?だから心配する事もないって。それに去年のを見る限り、お前なら十分大丈夫だろ。能力に頼んないでほとんどの競技を自分の身体能力だけで乗り切ってたんだしさ」
まあ確かに乗り切ったよ…死ぬ気でな。
「まあ大覇星祭は置いといて、久しぶりに地下街行かねぇか?この前は一緒に行けんかったしよ」
「あいよ。それじゃあ早く行こうぜ翔也!」
「はいはい」
そう言って、俺と海戸は地下街へて向かって歩き出した-
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