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-学園都市を歩く背に槍を背負った一人の男、アルビオ=マグナック。
任務で学園都市に来ている訳なのだが…彼は今、道に迷っていた。
「このガキの寮って、確かこの辺りだよな?」
そう呟きながら歩いているアルビオが今どこにいるかというと…
「ん?なんだここは。なになに…『常盤台中学女子寮』…?」
まったくもって違う場所だった。
アルビオは、う~んと唸ると再び歩き出した。
「まあ、そのウチ出くわすだろうし、ぶらぶらしているとするか」
そんなこんなで宛てもなく歩き続けるアルビオ=マグナック、彼は極度の方向音痴である。何せ自分のいる部署の中でさえ道に迷うほどだ。
ちなみに認識阻害の魔術を使っているため、周りには気づかれていない。
「それにしても、ホントにガキだらけの街だな?科学サイドの長とやらは年下好きなのか?だとしたら飛んだ変態野郎だな」
ブツブツ呟きながら、アルビオはまたどこかへと歩いていった-
-「今、私が馬鹿にされた気がするが…まあそんな些細な事を気にする必要はないな…」
そういう学園都市統括理事長、アレイスターの顔は若干だが怒っているように見えたのは気のせいだろう-
-「久しぶりの地下街だな。つか、直るの早いな」
そう言いながら俺は地下街にあるファミレスから窓の外を見ていた。
向かいの席に座る海戸は先程たのんだジュースに口をつけながら、
「だな。この前確かここでテロリストだかとの戦闘があったんだろ?翔也は大丈夫だったか?」
「まあ、一応な。つっても俺は大した怪我はしなかったから大丈夫だよ、むしろ酷かったのは上条だろうな」
何せ粉砕されてた可能性があったぐらいだし。つうかシェリーか、アイツは今、無事に過ごしているんだろうか?タリスとかの話だと、彼女には才能があるからそう簡単には処分されないから大丈夫だろうって話だったけど…
俺はぼんやりとした頭でそんな事を考えていたが、いきなり横から声をかけられた。
「ちょっとアンタ、…アンタって言ってるでしょうが!!」
たっく誰だよ人が考え事してる時に大きな声を出すヤツは…
そして俺は大きな声が聞こえた方向へと振り向く。
「やっと気づいたわね、たっくいつまでも無視して…人様に失礼だと思わないの?」
そこには御坂美琴がいた。
「その台詞はそのまま返してやろう。店ん中でいきなり大きな声を出すんじゃねぇよ」
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