始まりの場所

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秋のおとずれすら感じさせずに10月を迎えた東京… 今日も夏と冬の季節を繰り返し、より一層秋という季節を曖昧にした。 和也「うぅ~寒い… なんだよこのアホみたいな寒さ… 今日もまかないの牛丼1食だけ… 身も心も財布も寒い… あれっ? んだよタバコもねーじゃねーかよ…」 深夜のバイトを終え、愛車のリトルカブにまたがった和也はブツくさとボヤきながら、タバコの自販機へと向かった。 和也「ひぃふぅみぃ… よしっ!!ぴったし300円あった!!ギリ大丈夫だ!!この1箱でなんとか給料日まで耐え… あっ!! 値上がりしました 300円→410円 和也「ふざけんなよぉ…なんでオレの人生こんなにツイてね~んだよぉ…なんだよたった110円すら足りね~オレの人生は…」 和也は軽く目を閉じ、ため息と同時にうつむいた。 「んっ…」 和也「んっ?」 「はいっ…」 和也「はいっ??」 「110円」 和也「110円!?」
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