始まりの場所

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うつむき加減のまま目を開いた和也の前に白く細い腕が伸びていた。 和也「えっ??」 「110円足りないって自分で言ってたでしょ」 和也「くれるの??」 「だから出してるんでしょ」 和也「てか…君…誰??」 「いいから早くっ‼」 和也は圧倒されながら手のひらから110円を取り、本当に良いのか考えているかの様にゆっくりと1枚ずつコインを入れた。 ピッ カタンッ 和也「⁉⁉⁉」 和也「おいっ‼ちょっ‼お前‼」 「お前じゃないよ、由美だよ。 お前とか呼ばないでよ…」 由美は小さくつぶやいた。 和也「あっ…ゴメン… 女の子ってお前って呼ばれるのが嫌いな子多いみたいだしね❗ そういや恋愛の本に書いてあったわ❗ゴメンね❗ ってお前何勝手にボタン押してんだよ‼‼‼ オレそんな女が吸う様なタバコ吸わねーよ‼‼‼」 由美「私が110円あげなかったらタバコすら買えなかったでしょ‼」 和也「オレの300円どーしてくれんだよ‼‼‼」 深夜にも関わらず大きな声で怒鳴り声を上げ、由美のタバコを取り上げようとする和也。 由美「ちょっとなにすんのよっ‼‼‼」 その声は深夜の街に響きわたった。 警察「ちょっと~、なにしてんのぉ??」 タイミング悪く、近くには巡回中の警察官…
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