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サンタクロースをいつまで信じていたかって?
ありゃ小2ぐれーまでだな。
クリスマス前夜に眠れなくて起きてみたら、プレゼントを抱えた親父と鉢合わせしてから夢を壊された。
どのみち同級生に、「いねーよ、大人の陰謀だよ」と言われるというオチがついてたんだろうけど。
まぁそんなのはよくある話だが、俺はそんな聖なる夜に、家宅侵入罪を繰り返す赤服ジジィの存在のような、常識的に考えて有り得ない、というような存在が大好きだった。
アレだよ。
日曜の朝にやってる、カラフルな5色をご丁寧に揃えて戦うレンジャーとか、ベルトで変身して仮面を付けて戦うライダーさんとか、アイテムで変身して巨人になってウルトラに戦うマンさんとか、そんなん。
小学生の頃のオレとしちゃ、あれはまさにヒーローだったんだろうな。
憧れだよ憧れ。
非現実的な存在万歳。
さてはて、そのまま中学時代に突入。
もう既に特撮ヲタクとして出来上がっていた俺は、少数だが、同じ趣味を持つ仲間を見つけ、それはまぁ楽しくやっていた。
しかし、そこで俺は衝撃的な出会いをする。
朝読書、という時間があった。
簡単に言えば、朝の会前10分を全員静かに読書する。
そんなもんだ。
まぁいつもは後ろに並んでる学級文庫を取って読んでた俺だが、生憎その日は無かった。
仕方なく、いつもちっちゃい本を何時も沢山持っている前の席の奴に、「本を貸してくれないか」と聞いた。
それが俺をこんなにしたのかと思う。
彼は小さい声で「君が嫌いそうなのしかない…」と言いつつ、カバーで表紙の見えない、小さな本を貸してくれた。
「大丈夫だよww」と言い、借りて読んでみる。
それは、ある男子が高校に入るまでの人生を語るようなプロローグで始まる。
【涼宮ハルヒの憂鬱】だった。
いままで見たことのないジャンルに少し戸惑いつつも、物語に一気に引き込まれていった。
その後、俺は彼に頼み込んで全巻を一気読みし、ようつべでアニメも全話見るほどのアニヲタに急落していった。
彼は俺が完全にハマったと分かると、自分のオススメなアニメや、後で知ったライトノベル、ラノベを貸してくれた。
以後、ハマるにハマって、自分から作品を探すようになり…。
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