王都への旅路

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店や露天が引き締めあうその通りの活気に、海の声から思わず驚きの声が漏れたのだ。 ・・・・・・声の抑揚もないし、眠そうな目にも変化はなかったが。 「まずは仕立て屋だな、その後は冒険者ギルドで報酬貰わないとな」 との事に仕立て屋に案内された海は、服や毛皮が並ぶ店内を興味深そうに見回した。 店内にいた客は、むしろ海のセーラー服を興味深そうに見ていたが。 「あらザッツ、いらっしゃい」 店内奥のカウンターにいた女性が、ザッツを見つけて寄ってきた。 30代半ばの赤毛の女性で、どうやらザッツと旧知の仲らしい。 「ようベル。今日は久々に毛皮を持ってきたんだ、買取できるか?」 そういって抱えていた毛皮をカウンターまで持っていき広げる。現物をみてベルの目が細められ、真剣な眼差しをした職人の目となった。 「へぇ~、黒狼の毛皮ね。数も少ないし状態がいいから、高く買ってもいいわよ。出先で仕留めたの?」 「ま、そんなとこだな」 実際は海が一人で仕留めたのだが、それを言うと説明がややこしくザッツも現場を見たわけではないので、ザッツが仕留めたということで口裏を合わせていた。 「ふ~~ん・・・(うそつき)」 ザッツの得物を知っているベルは毛皮の状態から仕留めたのがザッツでないことに気が付いていたが、ザッツを信用していたので特に追及しなかった。 「そうね、一匹につき銀貨5枚、4匹まとめて金貨1枚でどう?」 「ふむ、悪くねえんじゃねえか?。おーい、お嬢っ!」
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