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「・・・・・・成、敗・・・」
両足で綺麗に男の背を踏みつけた海は、気を失っている男の様子に満足し、ナイフを回収した所で周囲から注目を集めている事に気が付いた。
いきなり空から人が降って来ればしょうがないが。
なんで注目されているのかわからず首を傾げていた海だが、しばらくして思い至ったのかなぜかスカートの端を掴んで心なしか頬を紅潮させ一言。
「・・・・・・・・・・・・えっち」
「「「「「「いや、違うから!!」」」」」」
周囲一同渾身のツッコミ!
「おおぅ・・・・・・」
確かに着地したときにスカートが豪快に捲くれ上がってはいたが。
どこかズレている海だった。
とりあえず気も晴れたし戻ろうか、そう思ったところで鈍い輝く鎧に身を包んだ男が数人、群集を割って現れた。
盾や鎧に王国の紋章が入っているので衛士であろうと海は判断する。
「おお、この男だ、間違いない!」
「ああ、包みも無事なようだな……よし、こいつを兵舎まで引っ立てるから後は頼む」
二人が気絶したままの男を連れて行き、一人は小包を持って再び群集に消えた。
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