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痛みの代償
さっきの痛みに耐えた韓国人の人の声に少しだけ恐怖感が湧きました。
『気分はどうですか?今から部分麻酔をかけますから何か気分が悪くなったら言ってくださいね』
『はい。わかりました』
先生と看護婦さんが二人。今診察台の上で準備をしている。
『今何か触ってる感覚しますか?』
『……いえ、何も感じません。』
『では麻酔が効いているようなので始めますが何かあったらすぐに声かけてください。』
『はい。わかりました』
診察室内には先生の声と看護婦さんの声、そして器具の音だけが鳴り響いていました。
暫くして先生が
『体の力は抜いて楽にしてくださいね。力が入ってしまうと戻す時に痛みを感じてしまう場合がありますから。』
そんな事を言われてもこんな体験は初めてだし…正直怖いのだ。
気持ちではわかっていても果たして体が言うこと聞いてくれるかなんて私にだって分からない…
『大丈夫ですか?』
『大丈夫…痛っう゛っ…』
なんだろうか…下半身に鈍いような激痛が…
『力を抜いて深呼吸してください。もうすぐ終わります。』
『は…い…大丈……大丈夫です。頑張り…ます。』
麻酔をしていても痛みを感じるなんて聞いてない…でも痛いのはしょうがないのだろうと…
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