二番目

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二番目

病室には何人かの人が私と同じように体外受精をやって戻す順番を待っていたのです。 その時にここにいる人たちも人知れずに苦しんでいるのだろうと…同じように辛く闘ってここにいるのだろうと感じました。 ただ私と違うのはみんな夫婦仲は端から見ても慎ましいほど暖かい。 こんな光景は私たちにはないから… 『今日戻すんですよね。幾つ戻すんですか?私は二つなんですがこれが三回目なんです』 隣のベットにいた人が話かけてきたのです。 よく見ると日本人ではなく韓国の人でした。 『韓国でも何回か挑戦したけど駄目で日本の医療は向こうよりも進歩してるからわざわざこっちに来て治療を受けてる。二回失敗したけど』 そんな風に明るく話をしている彼女の横でご主人が 『いつかは成功すると信じてる。それまではお金はかかるけど頑張って二人でお金貯めて貯まったら体外受精します。子供は宝物。愛しているからこそ二人で頑張る。』 凄いなぁ~って思ってしまいました。信頼度の違いなのか… 『おれらはコイツの畑が悪いから子供出来なくて昔卵巣の手術したこと黙ってて結婚した詐欺師。知ってたら結婚しません。今回失敗したら体外受精はしません。』 主人のその言葉に隣の夫婦だけではなくそこにいた三組の夫婦もみな唖然でした。 そんなこと普通こういう所でいうかな… 何回も叩きのめされているけれど今回のことは忘れることなど出来ない一言になりました。 さっきまで思っていた私のせいで…なんて思いもすでに憎しみにさえ変わろうとしていました。
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