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この日の夜、中学からの仲良しグループに相談することにした。
「大切な話がある。」
それだけ言って、夜に皆を集合させた。
場所はいつものマクドナルドだ。
いつもなら、好きなものを注文するのだけれど、自然と野菜ジュースとサラダを注文していた。
お腹の子に良いものをと頭を過ぎったからだ。
席に着き、いつもと違う私の様子に皆何かを感じていたようだった。
少しの沈黙があり
「大切な話って何?」
ゆみが口を開いた。
「うん。実は妊娠した。相手は1つ年下の前言ってた彼氏。」
また沈黙になり、
「どうする気なん?」
おかもが聞いてきた。
「正直、相手も最悪やし生む気にはなれない。大学の事もあるし、薬飲んでるし。他にも理由はあるけど、中絶するつもり。でもな、何でかなぁ?産婦人科行ってから、煙草を吸う気にもならんし…コレ。」
私は野菜ジュースとサラダを指さした。
「うん。いつもと違うなって思った。ちゃんと赤ちゃんの事考えてんねんな。私はよしみが考えて出した答えなら、間違いやとは思わんし、否定もせんよ。」
ゆみの言葉に、涙が溢れそうになった。
でも、泣いてはいけないと思った。
自分に責任があるのに、泣くのは卑怯だと思ったからだ。
「ありがとう。明日、嶺と話してくる。それで、ゆっくり考えるよ。」
その後は、皆気遣ってくれたのか普段のたわいもない話をして別れた。
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