第1章 始まりの法廷

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道家「証人・・・名前と職業を」 馬鹿「馬鹿 那人-ウマシカ ナヒト-と申します。外交販売員、セールスマンをしております。」 仁緒「(夏だってのにニット帽かぶってるよ、この証人・・・馬鹿だろ、いや馬鹿だ!)」 道家「それでは証人・・・事件当時、被告人倉川正を目撃したことを証言していただきたい・・」 馬鹿「わかりました。」 裁判長「あの・・・道家検事。証言の前に一つよろしいですか?」 道家「なんでしょう?」 裁判長「凶器をまだ提出していないのでは?」 道家「それが・・・凶器はまだ見つかっていないのです」 仁緒「(そうなのか?)」 道家「警察がいまだ捜索中です。」 裁判長「わかりました、証言をお願いします」 馬鹿「はい」 仁緒「(ついに始まる!僕の法廷が!)」 馬鹿「[あれはお昼2時頃ですかね。 あのマンションで私は仕事をしていました。 そして2時10分頃でしたか、各部屋をまわっていると、ある部屋から人が出てきたんです ですがその方は扉も閉めず慌てて去っていったのです! おかしいと思ってその部屋をチラッと見たら 恐ろしいことに!女性の方が死んでいたんです!腹から血をかなり流して! そして、私は警察に通報しました。 逃げて行った方は間違いなく今被告席に座ってる人でしたね。]」 裁判長「ふむぅ・・・もう決定的ですね。疑う余地は・・・」 仁緒「異議あり!!」 裁判長「なんですか?弁護人」 仁緒「尋問がまだです!」 道家「必要ないのでは?」 仁緒「弁護側には尋問する権利がある!」 裁判長「わかりました。では弁護人・・・尋問を」
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