第1章 始まりの法廷

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馬鹿「[あれはお昼2時頃ですかね。 あのマンションで私は仕事をしていました。 仁緒「待った!・・・外交販売員の仕事ですか?」 馬鹿「そうですよ。私の本職ですからね・・・」 仁緒「わかりました。(普通だ・・・スルーだな)」 そして2時10分頃でしたか、各部屋をまわっていると、ある部屋から人が出てきたんです ですがその方は扉も閉めず慌てて去っていったのです! おかしいと思ってその部屋をチラッと見たら 仁緒「待った!・・・チラッと見ただけなんですか?」 馬鹿「はい。勝手に入ったら不法侵入になりますので」 仁緒「・・・」 恐ろしいことに!女性の方が死んでいたんです!腹から血をかなり流して! 仁緒「異議あり!」 馬鹿「・・・」 仁緒「今証人はハッキリ答えました・・・死んでいたと!」 裁判長「はい。言いましたね」 仁緒「だが解剖記録をみてください。死亡時刻は2時20分・・・」 馬鹿「ぐっ」 仁緒「2時10分頃に被害者を発見した。ですがまだ被害者は死んでいない!」 裁判長「あっ!本当です」 道家「異議あり!」 仁緒「(なんだなんだ?)」 道家「弁護人・・・・この証人はチラッと見ただけなんだ。死んでいると思うのも無理はないのだよ」 仁緒「ぐふっ(畜生!矛盾を付いたと思ったのに)」 梶尾「仁緒・・・倉川くんを証言台に立たせてみてはどうだ?」 仁緒「え!梶尾さん。そんなことして、もしあいつが下手うったら・・・」」 梶尾「信じていたんじゃなかったのか?依頼人を」 仁緒「!(そうだ。依頼人を信じることが弁護士なんだ・・・やはり真相を知るためにも、倉川の証言が必要なのか)裁判長!」 裁判長「なんですか?」 仁緒「被告人倉川正を証言台に立たせてください!」 道家「正気か?弁護人、被告人を証言台に?」 仁緒「はい。」 裁判長「ふむぅ・・・最近の弁護士は変わっていますねぇ。いいでしょう」 仁緒「(吉とでるか凶とでるか)」 裁判長「係官!被告人倉川正を証言台へ!」
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