第壱章

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最初は偵察のつもりだったが見つかり源義経が目前にいる。 常人なら冷静さを欠く場面だが総司は落ち着いていた。 そして咄嗟の機転で源義経の勧誘をしたのだ。 「わしを仲間にか。お主がどれ程の男かわからぬうちは快諾はできぬぞ?」 「では、どうすればよろしいですか?」 義経はしばらく考え込んだあとなにかを思い付いたのか喋り出した。 「ならばわしが一番信頼しておる弁慶と手合わせでどうだ?」 「それでいいならば」 総司は震えていた。 弁慶との手合わせと言うことで武者震いもありまた恐怖でもあった。 「総司どのであったか?これを…」 そういって手渡してきたのは木刀。 「行きますぞ」 最初に仕掛けてきたのは弁慶の方であった。
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