第壱章

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「義経、お主はわかったのか?」 「相手の警備の厳しい本拠をわざと取ることで敵に実力をみせつけるのだろう?」 義経はやはり源平期の名将と呼ばれただけあり近藤の意図を完全に読み取っていた。 「さすがは義経といったところか。今回の躑躅ヶ崎攻めは信玄に実力を見せつけるためのものでもある。皆、手を抜かぬように!以上、解散」 「総司、弁慶、お主らに話がある。少しいいか?」 会議が終わり人が疎らになり始めた頃近藤が二人を呼び止めた。 「話とはなんでしょう?」 「お主らの部隊は風神、雷神衆として編成し武だけを鍛えて欲しい」 その話は総司と弁慶が新撰組の二枚看板になると言うことであった。 「某は良いのですが総司殿は?」 弁慶は自分の武を更なる高みへと鍛えると共にその武を全面に押し出す事ができるので快諾した。
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