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暗闇に光が差す。
「ん………ぅん?」
俺は重い瞼を持ち上げた。
あれ?
俺…寝てたのか…。
…電気つけっぱ…。
もったいねぇ…。
そんなことを思いながら、腕に力を込めて俺は起き上がった。
「んぁ?」
寝ぼけながらも目の横に違和感を感じる。
手で直接触ってみることにした。
「………あぁ………」
泣いてたんだ。
あのときの奈乃佳のように…。
…寝ながら泣くとか…
どんだけだよ…。
顔洗いに行こう…。
俺は少し声を漏らし、その場から立ち上がった。
フローリングが生温かくなっていた。
大学生で貧乏人の俺はソファーなんて持っていない。
そんなの買うぐらいなら食費に足した方がマシだ。
まぁ結局、固いフローリングに布団を敷いて寝るのだが…。
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