第2話 健太郎という人

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ここもよし。残りは‥‥ 14階の女子トイレか。 時刻は10時過ぎ。 フロアにはもはや誰も居ない。 たぶんトイレにも人はいないよな。 健太郎はホッと胸を撫でおろす。 清掃業務をし始めた最初のころ、女子トイレの清掃をしようと入ったときにちょうど女性が居て気まずい思いをしたことが何度かある。 ここだな。 目的のトイレを見つけて、ドアに手をかけ、 勢いよく開けた。 『バンッ』 洗面台の前でうずくまる一人の女が目に入った。
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