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夜10時。
千里はトイレにいた。
洗ってアイロンかけした返すハンカチと、渡そうと思って用意した菓子を抱きしめて。
(あの女、まぢで今日もいるのか?)
健太郎は14階の女子トイレの前でドアを開けるのを躊躇していた。
しかし、そうしていても仕方ないので覚悟を決めて、ドアを開けた。
「あ、清掃員さん、こんばんは!」
千里は緊張しながら挨拶した。
「本当に来てたんだ」
(あれ!昨日こんな顔だったっけ?昨日は泣いてて変な顔だと思ったのに、今日はまともだ。むしろタイプかも‥‥)
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