1292人が本棚に入れています
本棚に追加
それから、私達は何度も抱き合った
成瀬くんの足の傷口は、痛々しくて…
多分完全には、消えないみたい
ーーー…
そのまま二人で、向かいあって抱きしめ合った
成瀬くんは、目を閉じて寝てるみたい…
「成瀬くん?」
「ん?」
「寝ちゃったかと思った」
「寝てないよ」
「お昼過ぎちゃったよ?」
「本当だ」
「お弁当食べる?」
「…友香ちゃんでお腹いっぱい」
「……恥ずかしいこと言ってないで、お昼食べようよ」
「ん…あ、そうだ」
「なあに?」
洋服を着ていたら、急に成瀬くんがベッドから、机に向かって歩いていった
引き出しを開けて何かを持ってきた
「友香ちゃん、背中向けて座って。あ、キャミだけでいいよ」
「ん?なんで?」
「いいから」
「変な成瀬くん…分かったよ」
私は成瀬くんに背中を向けてベッドの上に正座した
成瀬くんは、ベッドの縁に座って
何かを取り出して、私の首にかけた
最初のコメントを投稿しよう!