第一章~異変の始まり~

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「時間なので質問は終わり!!」 秋乃先生がそう言うまで、拓真は質問攻めにあった。 今までに何人付き合った? キスは? キスはした? えっ? もっと先も? え~っ!?…… 質問しといて、答えも聞かずに話を次に進めるのはどうかと思うよ… 今のままじゃ僕は、彼女は十人以上おっていろいろとしたけど、引っ越すから泣く泣く別れたプレイボーイ、みたいな感じになってしまう… でも拓真にはそれに反論する力も残っていない。みんなの質問攻めにあたふたしているうちに、かなり疲れたようだ。 「それじゃあ寺本くんは駒野くんの隣の席に座ってね」 「はい。分かりました…」 駒野とは、拓真が質問攻めにあうきっかけを作った翔大のことだ。 「いやぁ~。俺の隣で良かったな。絶対に退屈しないぜ!!」 「そうみたいだな…」 拓真は少し月下学院での生活に不安を持った。 でも翔大のおかげで早くに馴染めそうな気もする。 ………もしかしてそこまで考えてくれてたのか? 拓真は翔大を見た。翔大はニカッと純粋な笑顔を見せた。 うん…そんな訳はないな。 拓真も翔大に笑顔を返した。 .
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