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転校初日は特に何もなく終わった。
正直四十人がいっぺんに自己紹介しても、全然覚えられない。なのにかなり恥ずかしい。
……これってけっこう効率悪いよな。
「拓真~!! 放課後なにか予定あるか?」
すぐ隣にいる翔大が授業が終わると同時に叫んだ。
「声でけぇよ。まぁ……特にやる事はないけど」
「ヨッシャ!! それじゃ今からカラオケ行くぞ!!」
「えっ!?」
翔大は拓真の答えも聞かずに、拓真の荷物を持って走っていく。
「ちょっ…!! 待てよ!!」
拓真も急いで翔大の後を走った。
「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」
拓真が息絶え絶えに走っていると、前に手を腰に当てて仁王立ちしている翔大がいた。
「おま…僕はまだこの町来たばっかだから、道も分からないのに…」
「あぁ。それは悪かった!! んっ」
翔大は拓真に拓真の荷物を渡した。
ていうか押しつけたに近いかな?
「んじゃ行くぞ」
翔大は目の前にあるカラオケ屋に入っていく。
拓真は帰る道も分からないので、息がまだ少し上がったままカラオケ屋に入った。
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