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そのカラオケ屋は外見も中も普通のカラオケ屋だった。
翔大について一つの部屋に入る。そこには三人の男がいた。
微妙に見覚えがある……ような気が……しないでも……ない……
「まぁ適当に座って」
僕はとりあえずドアに近い場所に座った。
僕は少し嫌な汗をかきはじめている。
もしかしていきなりいじめか…?
「だーいじょうぶだって拓真!! 身構なくても」
気づくと翔大は大笑いしていた。他の三人の男も笑っている。
そこでやっと、僕は自分がどんな体勢をとっているのかに気づいた。
両手を軽く握りしめ胸の辺りで構え、体を半身に…
そう。僕はいわゆる、ファイティングポーズをとっていたのだ。
やっとそれに気づいた僕は、顔を赤らめすぐに両手を下げた。
まだ四人は笑っている。僕はどんどん顔が熱をもっていくのを感じた。
少し経ってようやく笑いが収まる。
「ごめんごめん。脅かすつもりはなかったんだけどな。
ただ単にこいつらを紹介したかっただけ」
翔大はこいつらを示すように、微妙に見覚えがある三人を、順番に指差す。
「反応あまりないし……
これはもう一回自己紹介した方がいいな」
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