第一章~異変の始まり~

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やはりどこの学校でも校長先生の話は長いみたいだ。 月下学院の生徒でも、欠伸したり喋ったりしている。 僕の勝手な勘違いなだけで、月下学院の生徒も他の学院の生徒もあまり変わらないのかもしれない。 僕は転入生だったので、体育館の一番後ろで先生の横に立っていたから、周りの様子がよく見えた。 ちなみに隣の先生のことは全く知らない。 顔は四十代前半を思わせるのだが、低い身長とハゲかけている頭で十くらい歳をとってるように見えてしまう。 僕はさっきからチラチラと好奇の視線を感じていた。 月下学院では転入生は珍しいだろうか? 後ろの方の人達がヒソヒソと僕のことを話しているのが分かる。 いろいろと考えて時間を潰したが、まだ先生の話は続いていた。 僕はやることがなくなり、とにかく暇だった。 もちろん、校長の話を聞くなんていう選択肢は、入っていない。 当然だよな? .
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