第一章~異変の始まり~

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長い長い校長の話が終わり、みんな一息ついて体育館を出た。 僕は職員室に向かった。 コンコン、と二回ノックしてドアを開ける。 始業式からまだ先生たちは戻っていないみたいで、職員室に先生はほとんどいない。 「あっ。君が寺本拓真くんね」 職員室の真ん中あたりから、若い女の人の声がした。 「こっち来て」 「分かりました」 僕は声のするほうに足を進めた。 少し歩くと顔が見えてくる。 その人は、かなりの美人だった。全然先生っぽくない。 その先生はニコッと笑う。 笑顔がきれいだ。 …………って先生に何思ってんだよ!! 「私があなたのクラスの担任になる、秋乃司(トキノツカサ)です。一年間よろしく」 「あ、よ、よろしくお願いします…」 僕はどもってしまった。 なんとなく目を合わせにくくて、僕は頭を下げる。 「ふふっ…それじゃあ行きましょうか」 秋乃先生は優雅に立ち上がり、職員室を出た。 僕は二歩下がってついていった。 .
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