第一章~異変の始まり~

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教室が近づくにつれて、僕の心臓の動きは激しくなる。 どうでもいいと思っていたはずなのに、どんどんと鼓動は激しくなる。 汗も滲んできた。 「ここがあなたの教室ね」 秋乃先生は2Eの教室の前で止まった。 「それじゃあ私が呼んだら入って来てね」 秋乃先生は教室のドアをガラッと開けて入っていった。 おはようございます、という声が中から聞こえてきた。 一人になった瞬間、緊張だけでなく孤独感にも襲われた。 今さらだけど、この教室の中には知っている人なんてもちろん一人もいない。 それに僕はそこまで社交的な人でもない。 僕は急にここから逃げ出したい衝動に駆られた。 しかしその時に、 「それじゃあ寺本くん入って来て」 と秋乃先生の若々しい声が聞こえてきた。 僕は逃げ出したい気持ちをどうにか押し込めて、ゆっくりと教室のドアを開いた。 .
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