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「ガロード、私…!」
髪の長い女が声をあげた。
隣では生まれたての赤ん坊が泣いていた。
「よく頑張ったな…ティファ!」
ガロードと呼ばれた男は、ティファの髪を優しく撫でた。
「男の子ですって…
なんて名前にする?」
「そうだな…」
ガロードが両手で赤ん坊を持つ。
赤ん坊はまだ泣いている。
「なんとなく、なんだけど…
ジスがいい
ジス・マリノス」
「貴方が付けた名前なら、私もそれでいいと思う」
ティファはジス~といいながら赤ん坊を優しく撫でている。
「バルチャー達も減ってきてるし…
このままこいつを、世界が平和なまま、成長させてやりたいな…」
ガロードは遠い目をして言った。
「大丈夫、きっと、ジャミルさんやランスローさん達が、平和な世界を作ってくれる…」
ティファが微笑んだ。
「ああ…そうだよな」
ガロードも笑った。
二人の間に出来た子供はジス・マリノスと呼ばれ、元気に育っていった…
―そして…15年の時が流れた…
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