プロローグ

2/2
前へ
/28ページ
次へ
「ガロード、私…!」 髪の長い女が声をあげた。 隣では生まれたての赤ん坊が泣いていた。 「よく頑張ったな…ティファ!」 ガロードと呼ばれた男は、ティファの髪を優しく撫でた。 「男の子ですって… なんて名前にする?」 「そうだな…」 ガロードが両手で赤ん坊を持つ。 赤ん坊はまだ泣いている。 「なんとなく、なんだけど… ジスがいい ジス・マリノス」 「貴方が付けた名前なら、私もそれでいいと思う」 ティファはジス~といいながら赤ん坊を優しく撫でている。 「バルチャー達も減ってきてるし… このままこいつを、世界が平和なまま、成長させてやりたいな…」 ガロードは遠い目をして言った。 「大丈夫、きっと、ジャミルさんやランスローさん達が、平和な世界を作ってくれる…」 ティファが微笑んだ。 「ああ…そうだよな」 ガロードも笑った。 二人の間に出来た子供はジス・マリノスと呼ばれ、元気に育っていった… ―そして…15年の時が流れた…
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加