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第1話 伝説のモビルスーツ乗り
「ガロード、ご飯が出来たわよ」
「おう、すぐ行くよ」
二人は幸せの真っ只中だった。
あれから、20年が経つ。
二人の容姿はかなり変化している。
大人の風格も出ている。
そして一番違うことは…
「おはよ~」
「おはよう、ジス」
「早くこっち来い」
二人の間に子供ができたことだった。
―ジス・マリノス
今年で15歳になった彼は、昔のガロードに少し似ている。
「「「いただきます」」」
三人はこうやって仲良く暮らしていた。
「あ、やべ、時間が…」
ジスは急いで食べ物を口の中に放り込んでいく。
なぜ急ぐかというと…
「早くしね~と、学校に遅れるぞ?」
「うっせー!
だから今、飯を掻き込んでんだろっ」
そう、あれから20年の間に地球も少しずつだが元の姿を取り戻していたのだ。
今では携帯などの連絡手段もあり、学校もある。
場所によっては法律もできているらしい。
「ごちそーさん!」
ジスは立ち上がり、すぐに家を出ていってしまった。
「あらあら」
ティファはふふふと笑う。
「まったく…
しょうがない奴だぜ」
ガロードはゆっくり味噌汁をすすっている。
「さて、これからなにをする?」
ティファがガロードに尋ねた。
「ま、気ままに過ごそう」
その言葉を聞いて、ティファはまた笑った…
*********
「ギリギリセーフ…」
ジスは荒く息をしながら、カバンを机の上に置いた。
「またかよ、お前」
「もっと早く来ればいいのに…」
二人の男女がジスに話し掛けてきた。
男は、アリアス・ロイ。
前大戦でガロード達と共に戦った、ロアビィ・ロイの息子である。
女の方は、メアリー・サリエス。
彼女のウィッツ・スーという親も、前大戦で戦った人だった。
「うるせぇな…
耳障りだぞ、アリアス」
「俺だけかよ!?」
「アホね…」
こんな、バカバカしくも楽しい学園生活を送っていた…
「おい、次の授業は実戦訓練だろ?
急げよ」
近くにいた教師から注意を受けた。
「よし、いくか。二人共」
「おう」
「わかった」
三人は、一旦集合する、学校専用格納庫へと急いだ…
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