第2話 僕らの平和と安らぎのために

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ジス達がいちゃついていた時、ガロード家では、ある重大な話が行われていた。 「ム…ッ、今日はレタス半額か」 「兄さん、こっちの牛肉も……」 ……フロスト兄弟を交えて。 そもそも、彼らが「話がある」と持ち掛けてきたのだが、その当の本人達は椅子に座りながらチラシを見ている。 「どうでもいいから、早く話しろよ」 ガロードがため息をつく。 ティファはお茶を飲み、まったりしている。 「そういえばそうだったな」 シャギアはチラシを机の上に置き、茶をすする。 そして飲み終わると、ゆっくり話し始めた。 「ジャミルが何者かに狙われた」 それを聞き、ガロードだけでなく、ティファも驚きをあらわにした。 「ガンダムタイプだったらしいのだが、よくわからなかったらしい。 ただ一つ……、 ソレは、今の技術では製造不可能な性能を持っていたそうだ」 「そこまで、か…」 ジャミルは今、新連邦を取り仕切るリーダーなのだ。 狙われてもおかしくはない。 引っ掛かるのは、本当にそれほどまでの性能を持つ機体なのか、ということだ。 「ジャミルが見回り用に乗っていたのは、ディバイダーか」 ガンダムXディバイダーは、20年前の戦争で、実際にジャミルが搭乗していた機体だ。 今でもその性能は低くない。 「ジャミルを越える腕と性能、か……」 ガロードは顎を撫で、考える。 情報が少なすぎる。 答は、出そうにない。 「我々が考えて出した答えは……、 一つ、時を遡る技術によるもの。 一つ、別世界への移動技術」 シャギアの解答は至極もっともだった。 現在、フリーデンⅢ(3)を完成させたキッドは、暇潰しに別世界への移動装置を開発している最中らしい。 彼曰く、「不可能じゃねぇよ」とのこと。 「俺達も、また動かなきゃいけねーのかな……」 つぶやいて、外を眺めた。 ガロードの複雑な想いを嘲笑うかのように、太陽は綺麗に輝いていた。 「この世界を守るためには、仕方ないことだ」 「ガロード、君も戦おう。 この世界のために、 僕らの平和と安らぎのために」 オルバとシャギア。 昔とは別人だな、とガロードは思わず苦笑した。 少し、心の中の曇りが晴れた気がした。
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