プロローグ

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CM明けの撮影現場が慌ただしい。 次の瞬間画面が『しばらくお待ちください』に変わった。 晃はつばを飲み込み、画面をじっと見つめていた。 5分くらい経過しただろうか、ようやく放送が始まった。 画面はバラエティからニュースに切り替わっていた。 アナウンサーが誰かに手渡された紙をじっと見る。 そして、顔をあげた。 「えー、速報です。たった今バラエティで大活躍していたトシロウさん、本名河田利郎さんが亡くなられました。死因は不明です。分かり次第お伝えします。」 ……………………………………………………………………………… 晃の頭の中には「まさか」の言葉しかなかった。 そう、その「まさか」だった。 「え~速報です」 やはりすぐにアナウンサーが映った。 「トシロウさん以外にも同じ様な死亡事件があると言う情報がありました」 まさに背筋が凍る。 唇はかわき、冷や汗がジワリとでてくる。 さっき自分がノーを送っていたら… 震えが止まらない。 やはりあのメールは本物だったのだ。
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