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晃はまた、驚いた。
「50人!?」
警官は晃の事を全く相手にせず、言った。
「岸田は今何処にいるか分からないんだよ」そして、一旦ため息をつき、続けた。
「みんな大変だねー!」
晃はその言葉を聞きムッとなった。
「何だよ!その言い方!」
すると、警官はうつ向き、何とか聞き取れるくらいの声で言った。
「俺の所にも来たんだよ…」
さらに警官は続けた。
「初めはイタズラか何かかと思ったけど、テレビ見たらヤバい事なっててびっくりしたよ。」
そして晃の方を見た。
そして、また話し始めた。
「俺、この前子供産まれたばっかりなんだよな…まだ女房だって若いんだぜ?」
その警官の目からは頬を伝って涙が流れていた。
晃はその警官を見つめながら思った。
『この人のほうが背負っているものの大きさが違う…俺何かよりずっと、ずっとでかいんだ。』
晃は言った。
「俺に、岸田について分かっている情報を全て教えて下さい」
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