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帰洛
9月16日、静母子は許され鎌倉を発ち京に向かいます。
北の方様は母子を不憫に思い多くの宝を二人に持たせたそうです。
京に帰ると法勝寺に二人は身を寄せます。
静御前は、その頃から体調を激しく崩していくのでした。
法勝寺にいた頃、豫州義経の正室、川越太郎重頼の娘、郷御前が義経の娘である姫を連れて奥州藤原氏に向かったとの噂が流れてきました。
静御前は、体調の儘ならぬ状態で悔し涙に咽ぶのでした。
豫州に託された子宝を奪われ、その息を絶たれたことに静御前は重責を感じていました。
静御前は過去を悔い悩み自身を責め続ける日々を過ごすうちに体調を崩して精神を病んでいきました。
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