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鎖情
あ、あう…
判官様…
もっとお情けを下さいませ!
静は、この身の総てを判官様に捧げとうございます。
静は判官様と別れとうございませぬ。
判官様の傍にいとうございます。
あ、あ、あうっ~
静の総ては判官様のものでございます。
芸事も、我が身も、我が心根も…
静は判官様となら、どんな辛苦をも耐えてみせます…
どうか静をお連れ下さいまし…
判官様…
静の隙間にお情けを注いで下さいまし…
判官様のお情けのみが静を生かすのです。
あ…あぅ…あ…あぅ…はっ…はぅ…
お、お、お願いです…
も、もっと…
お情けを…
静の虚ろを強く満たして下さいませ…
静は吉野の雪が溶けて流れゆくまで繋がっていとうございます。
あ、あぐぅ…
判官様 … … … …
… … …
… …
‥
.
ヽ
ヽ
ヽ
ヾ
ゞ
💧
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