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『メルト ~ある休日~』
朝目覚めると、今日は休日か。学校ないんだなぁ、と思い、ちょっと憂鬱になったりする。
そんな事より、真っ先に思い浮かぶ顔。
あの人の事を思うと、学校に行くのが楽しみになる。
私はバッと起き上がり、鏡を見た。
「前髪切ろ!」
私はすぐに前髪を切った。
「どうしたの?って聞かれちゃったりして。」
どうしたの?っていう一言でもいい。
なんでもいいからしゃべりかけて、笑いかけてほしかった。
今日はお出かけ。
ピンクのスカートをはいて、お花の髪飾りをさしてでけた。
あの人に会っちゃったりして。。
「今日の私は可愛いのよ! とか言って…。」
鏡の前で呟いた。
太陽の陽射しが暑い、いい天気だ。
そういや英語で習ったけ?
私は学校であの人に英語の意味を教えてもらった事を思い出した。
「メルトは溶ける。」
思い出すと、陽射しのせいではなく、溶けてしまいそうになる。
好きだなんて、絶対言えないよね…。
目も合わせられないのに、何言ってんだろ。
ズキンズキンと胸が痛む。
想い。
恋に恋をしてるわけじゃない。
わたし……だって…。
君の事が、
好きなの。
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