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商人に気付いたガーゴイルが次々と標的を男から商人へと切り替える。
男も商人へと向かって走っていた。
…ちょっと、間に合わねぇかッ!?…
ただでさえ、男は重い武器を背負っているのだ。商人に追い付くスピードで走っているだけでも異常である。
見る見る商人との距離が縮まるが、ガーゴイルの方が一瞬早く追い付く。
男にも群がってくるガーゴイルを払いのけ、叩き付け、殴り殺し、叩き殺しながら男は唇を走らせる!!
「“千夜を焦がす獅子の吐息と涙よ、殉教者を土塊<ツチクレ>へと誘い導け”」
その呪文は、術式へと組み込まれ、体内の魔力から構成された超常現象たる“魔法”へと姿を成す。
並行して、男は魔力を指先に灯し魔法陣を形成した。
「“フラム・オブ・ヴォルカノ”」
面倒くさいプロセスを経て、男は魔法を放つ。
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