第一章・二節【聖杯の師団長カミール・ルヴィ=オラム】

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 “彼女”は、金髪のサラサラストレートの長髪で、身長が167センチある。  《金貨》の師団所属する同期のグリモア使い。  二つ名“ドッペルゲンガー”      エリス=カーター 歳は、ネロより年上の22歳の女。 グリモアは二挺拳銃【フレキ&ゲリ】 隷属悪魔はシミュラクラ。  神に仕える職業の人間のように、黒を基本としたアルカナの制服の襟に所属部隊を示す“金貨”の紋章が目につく。  ネロの場合は、左腕に装備した小手に“剣”の紋章が刻印されている。 「元気そうねぇ…」 「お陰さんでな」  幼少期から、時に苦楽と寝食を共にしてきたネロの戦友だ。 「そうか、お前が調査団の護衛に着いてたのか」 「まあね」 「任務中に死者を出すとは…腕が落ちたんじゃないのか?」 「そうなのよ…だから早く結婚して寿退社したいのよね~」  ネロを見る顔は女そのもののソレ。 「…グリモア使いが旦那とかありえない…とか云ってなかったか?」 「そう。だから私と田舎に引っ込んで食堂でもやりましょう」 「俺はグリモア使いを辞める気なんざ無ぇ…」 「あ~あ、まーたフラれちゃったわ。 諦めないけどね!」  エリスには、肉親がいない。彼女はアルカナの前に捨てられていた孤児だった。
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