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エリスは、理想的に幸せな家庭を持つ願望がある。
家族というものが、最初から自分に無かったものだった。そのせいか、彼女の夢は夫と子供達に囲まれた生活だった。
ネロは、悪魔を殺しその先をどうするのかを考えていない。極端な話……今、世界中から悪魔が居なくなったら彼が生きる目的が無くなる。
悪魔に自分の命以外の全てを奪われた男は、悪魔無しには生きられない人生を歩んでいた。
そして、カミールは……────
「あー…話を戻してもいいかな?」
任務の説明を続けようと、わざとらしい咳払いをするカミールに、2つの視線が定まると、彼は満足したのかにこりと微笑む。
「今回は、Aランクの悪魔出現を予想される点を考慮して、任務危険度レベルを引き上げるよ。
それに伴って、任務はちょっと大所帯で臨んでもらうよ。
ますば、《聖杯》から
“クラッカー”
マーカス=J・ブランク
同じく《聖杯》の
“蟲毒<チュウドク>”
シュウ=ヒイラギ
《杖》からは、
“賢者”
ジェノス=グラシアス
《杖》からもう一人、
“歌姫”
ルシア=アグネア
《聖剣》からも、ネロ君以外に一人予定してるけど、まだ未定だね。
あとは、《金貨》、エリスちゃんにもう一回あそこに行ってもらうね!ネロ君は、今回、現場で指揮を執っちょーだいっ!」
ネロは面倒くさい。誰か別のやつに指名しろ!と、表情で訴えた。
……カミールに無視されたが。
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