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白菊 口貝
「て、つや……」
弱々しくぼくの名前を呼ぶきくち
紅潮した顔と涙でいっぱいの瞳
きれいな瞳の中にはぼくが映ってる
苦しそうに、きくちはぼくの腕を掴んだ
もう酸素がほしいのかな?
でもね、あげないよ?
そういうきくちの表情好きだから
ある昼下がり、ぼくは何故か泣き出しそうな目できくちを見ていた
「ていう夢を見たんだー」
「いや、マジで怖ぇよ」
(君の首を絞める夢を見た)
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