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透の衝撃発言により、“クラウンハント”は一時騒然となった。
ギルドの輩は騒ぎ立て、ラルクと頭であるラジルは透の看病をしていた。
一通り吐いて落ち着いた透に布団をかけてやるラルクを見て、ラジルは問い掛けた。
「透が吐くなんて珍しいな。飲み過ぎたか?」
「透の飲み過ぎは今に始まった事じゃないし…今までこんなに弱ったのは見たことない。
それに、昨日はギルド内では酒なんて出てない」
昨日といえば、盗賊稼業を遠くまで出向いて帰ってきた直後である。
遠出により疲れ果てた面々は、帰るなり床や机や自らの部屋に倒れるように眠りについている。
なので、昨日は酒はおろか騒ぎさえしていない。
「透、昨日は飲んでないよな?」
『…ラルク…腰が痛い』
「そうか、腰が…Σ腰ぃ!!?」
酒と関係ねーよ!と内心思うが、起き上がれなかったのはそれも理由の一つに入るのだろう。
「透、何をした?」
『ぐー…』
「寝やがった!!!!」
「…とにかく、昨日は何かあったんだな」
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