新婚さん?

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「ーーねえ、慎太郎は彼女はいるの?」 食事をしているうちに、さっきの重い空気はなくなりいつものような質問をする。 「いねーよ。何で?」 「背高いしモテるんじゃない?もう先輩いないんだから彼女くらい作れるじゃん?」 「俺は部活一筋なんだよ」 「これから遅い恋が始まるの?好きな人は?告白は?」 日向は興味津々で矢継ぎ早に質問を投げつけた。 「今は野球が一番なの。日向……お前人の事より自分の心配しろよ」 「あはは!あたしはいいんだよ。もう毎日違う人から声を掛けられて困ってるくらいだし」 日向は笑ってご飯を口にいれた。 「さっき彼氏いないって言ってたじゃんか。それにどうせティッシュ配りだろ?」 図星を付かれムッとしたが、昔と変わらない雰囲気にすぐ笑顔に戻る。 「なんかさ……こうやってると新婚さんみたいだね」 日向の発言に慎太郎はご飯を吹きだした。 「ちょっと!また?汚い」 「お前と結婚って……ありえねー。でも飯だけは旨いな。ごっそうさん!」 慎太郎は両手をあわせ感謝の言葉を言って席をたった。
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