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「ーーーまだ飲むのかよ?」
あっという間に三本目に口をつけ始めた日向に慎太郎は呆れて言った。
「んふふー、大人の特権」
みるからにだいぶ酔ってきた日向はケタケタと笑いはじめた。
「お前酒強いの?」
「んー……、それほどでもない」
「……そうだろうな」
慎太郎は目の縁をかなり赤くしている日向から少し離れたが、日向はそれに気づき空いた隙間を埋める。
「なんで離れるんだよ~」
「やめろ。酒くせーんだよ」
「だって慎ちゃんと2人っきりだと緊張するんだもん」
「は?」
「なーんてね!ドキドキした」
酔っている日向は慎太郎に寄りかかるが、慎太郎は迫り来る恐怖から逃げるように少しずつ横にズレて移動する。
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