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「彼女?」
友達は慎太郎の隣にいる日向を見て言ってきた。
「ばーか。ちげーよ」
「弟がお世話になってます」
日向はバカ丁寧に頭を下げた。
「うお~慎太郎のお姉さんですか~!」
「おい、何言ってんだよ。姉でもねえよ。ただの近所のヤツだよ」
慎太郎は日向をキッと睨むと軽く頭を叩いた。
「痛っ」
「さっさと帰れよ」
慎太郎はシッシッと日向を追い払う仕草をし友達らと話し始めた。
「ったく。あんまり遅くなるなよ」
日向が大きな後ろ姿に声をかけると、慎太郎は振り返りもう一度シッシッと手を払った。
日向はそんな背中に小さく「ベー」と舌をだし家路についた。
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